分配型を保有している人は、思惑とは逆の投資行動をさせられている?
GW中に「フィデリティ退職・投資教育研究所の野尻所長(nojirisato)」からTwitterで告知いただき、楽しみにしていたレポート「3つの非合理的な投資行動 分配型投資信託保有者3000人アンケート」が5/11に発表されました。
「分配型投資信託の保有者」がどのようなことを考えているか、数字で読み取れる秀逸なレポートです。
大雑把にまとめると、このような内容です。
「分配型投資信託の保有者」がどのようなことを考えているか、数字で読み取れる秀逸なレポートです。
大雑把にまとめると、このような内容です。
- 40代~60代の分配型投資信託の保有者3340人を対象とした意識調査
- 分配型を保有している人の8割弱が、"毎月"分配型を選択 (図1)
- 分配型を購入した決め手になった上位3つは、「分配金利回り」「分配金の大きさ」「分配金額の安定性」(図2)
- 分配金は、今の1.5倍~2倍欲しいと思っている人が6割以上いる (図6)
- 次に投資するなら、5割の人が「分配金は増えないが基準価額は上っていく投資信託」、3割の人が「分配金額はそれほど高くないが運用対象のリスクもあまり高くない」が良いと思っている。「分配金が上っていくが基準価額は下がっていく」「分配金は高いがリスクの高い商品」に投資したい人は数% (図7)
- 5割以上の人が、「将来の資産を増やす」ことを目的として分配型を選択し、使い道は「将来のための貯金」している (図9,図10)
- 年1回12,000円をもらうより、月900円を年12回欲しいと思っている人も2割以上存在する (図13)
- 分配型を保有している人の8割弱が、"毎月"分配型を選択 (図1)
このような矛盾だらけの投資家行動の背景には、行動バイアスを悪用した販売手法も、大いに関係していると思いますが、やはり根本的に以下の3点を十分に窓口で説明されておらず、正しい理解が浸透していない事も要因だと思っています。
身内ネタで恐縮ですが、毎月分配をしっかり保有している、私の母親がまさにそうです。
母は、毎月分配型の新興国債券ファンドを持っていますが、「こんなに下がるとは思わなかった」「あまりリスクは取りたくない、それほど儲けなくてもいいんだけど」と購入商品を見ると全く逆の事を言っています。
証券会社からは、「新興国はこれから伸びます。株式よりリスクの少ない債券で。そして年金やお小遣いのようにもらえる毎月分配で(為替リスクは当然ありますけどね~そこはご理解いただいていますよね~)」と説明があったようですが・・・
窓口販売の金融機関には期待していないので、これ以上のグチは控えますが、アンケート結果の矛盾を見ると、年配の層は本人達の意志(図7)とは逆の投資信託を、購入させられているのではないでしょうか。
一方で、分配型は「将来の投資」として考える人には向かないと思いますが、年金では足りないと感じている層にとっては、毎月分配も実はメリットもあるのかなと最近思い始めています。
母の場合、60代で「収入<支出」となっているため、資産を取り崩していますが「金額をコントロールしながら、少しずつ取り崩していく自信がないから、毎月分配型や、個人年金保険にはメリットを感じている」と言っていました。
私がジイさんになったら、低コスト・少分配のファンドを自分で解約していきますが、母の言うことも一理あるかなと思いました。
以前、マネックス証券さんには要望したのですが、母のような少しずつ取崩したい年配層向けには「低コスト・少分配ファンド」を、「毎月部分解約」できる仕組みがあれば、もっと良いと思うのですが、どこかのネット証券さんいかがでしょうか?
それともうひとつ、イチ投資家からの要望です。
「分配金」→「部分解約金」
「毎月分配金」→「毎月部分解約金」
という名称に変更しませんか?「分配金」という名前が「有り難く」感じさせ、「利息のようなもの」と勘違いをさせる要因と思っています。(変わらないと思いますけど、言ってみたかっただけです)
- 分配金をたくさん得ようとすると、新興国債券や株式などリスクの高い商品に投資することになり、基準価格は上にも下にも大きくブレること
- 分配金を出された分、基準価格が下がり、中には元本を取り崩して分配金が払い出されるファンドもあること。
- 分配金を受け取ると、元本を上回っている部分は税金が引かれてしまうので、「将来への投資」には向かないこと
身内ネタで恐縮ですが、毎月分配をしっかり保有している、私の母親がまさにそうです。
母は、毎月分配型の新興国債券ファンドを持っていますが、「こんなに下がるとは思わなかった」「あまりリスクは取りたくない、それほど儲けなくてもいいんだけど」と購入商品を見ると全く逆の事を言っています。
証券会社からは、「新興国はこれから伸びます。株式よりリスクの少ない債券で。そして年金やお小遣いのようにもらえる毎月分配で(為替リスクは当然ありますけどね~そこはご理解いただいていますよね~)」と説明があったようですが・・・
窓口販売の金融機関には期待していないので、これ以上のグチは控えますが、アンケート結果の矛盾を見ると、年配の層は本人達の意志(図7)とは逆の投資信託を、購入させられているのではないでしょうか。
一方で、分配型は「将来の投資」として考える人には向かないと思いますが、年金では足りないと感じている層にとっては、毎月分配も実はメリットもあるのかなと最近思い始めています。
母の場合、60代で「収入<支出」となっているため、資産を取り崩していますが「金額をコントロールしながら、少しずつ取り崩していく自信がないから、毎月分配型や、個人年金保険にはメリットを感じている」と言っていました。
私がジイさんになったら、低コスト・少分配のファンドを自分で解約していきますが、母の言うことも一理あるかなと思いました。
以前、マネックス証券さんには要望したのですが、母のような少しずつ取崩したい年配層向けには「低コスト・少分配ファンド」を、「毎月部分解約」できる仕組みがあれば、もっと良いと思うのですが、どこかのネット証券さんいかがでしょうか?
それともうひとつ、イチ投資家からの要望です。
「分配金」→「部分解約金」
「毎月分配金」→「毎月部分解約金」
という名称に変更しませんか?「分配金」という名前が「有り難く」感じさせ、「利息のようなもの」と勘違いをさせる要因と思っています。(変わらないと思いますけど、言ってみたかっただけです)