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「保険」と「貯蓄」の違い

最近、学資保険などの貯蓄機能が備わった保険商品が人気のようです。保険料に関しては所得税の保険料控除額も拡大されており、国も「保険で貯蓄」を後押ししているようにも思えます。たしかに保険業界は40兆円も収入がある巨大な業界ですから、収入額に比例して行政への声も届きやすくなるのでしょうか。

しかし「保険で貯蓄」は個人的に違和感を感じます。「投資信託と異なり手数料が不透明なこと」「保険と貯蓄を組み合わせた、学資保険や終身保険が分かりづらいこと」などから、どうも私は「貯蓄型の保険商品」に対して積極的になれません。

「保険と貯蓄」を組み合わせると分かりづらいので、今回はそれぞれの「保険」と「貯蓄」の役割について整理したいと思います。それぞれの機能を理解した上で「保険+貯蓄」のコーディネートを保険会社に委託するのか?保険と貯蓄をそれぞれ別の会社に任せるのか?判断すればよいと思います。
以下は、ライフネット生命岩瀬さんのセミナーで見かけた比較表ですが、細かいところはあまり覚えていませんので、私の解釈も付け加えて「保険と貯蓄」を比較したいと思います。

保険貯蓄
役割発生確率の低い事態に備える
(事故、若年死亡、病気)
発生確率の高い事態に備える
(住宅、教育、老後、老後医療)
掛け金原則は戻ってこない利息がついて戻ってくる
手数料不透明(高い?)安い
換金性保険事故発生後に支払いいつでも自由に使える
レバレッジ率高い低い
会社倒産時の
セーフティネット
生命保険契約者保護機構が
契約のほぼ100%を保護※
預貯金は1000万+利息まで保護
投信は分別管理により全額保護
 ※ほぼ100%保護されるのは、掛け捨ての保険契約のみ。
   貯蓄型の終身保険、学資保険の場合、何割か削減される場合がある。

保険サービスの果たす最大の役割は、「発生確率は低いが、発生すると経済的な負担が大きい突発的な事態に対して、少ない掛金で保障すること(小さい掛け金で、大きな保障)」だと理解しています。

分かりやすいのが自動車保険や、火災保険です。月々数千円の少ない掛金で数千万~無制限の保障が得られます。つまり昔から保険サービスは一種の「当たっても嬉しくない、負のギャンブル」であり、賭け金は「掛け捨て」が基本です。ただ、自動車保険に関してはほとんどの方が、違和感なく「掛け捨て」にしていると思いますが、こと死亡保険に関しては「定期保険は掛け捨てだから損、終身保険なら戻ってきます」という営業トークによって、妙な勘違いをさせられている方もいるのではないでしょうか。(半年前の私がそうです。)

終身保険や学資保険は、あくまで「掛け捨て保険」と「積み立て貯蓄」を組み合わせた商品であり、貯蓄型の保険商品を選ぶ場合は、貯蓄機能(要するに金利)が自分で運用するよりも有利か不利か?を考えてから加入すれば良いと思います。

さて今後は、保険について私が身内から相談を受けた例などから、もう少し突っ込んで考えていきたいと思います。
※注意:なおこのブログは、私が学んだことを自分の解釈で書き記しているだけの備忘録です。私は約半年前に、ようやく定期と終身の区別がつくようになったばかりの「ど素人」です。また個人的に定期保険に加入しており、完全な定期保険派なので、そのへんは割り引いて読んでいただければと思います。

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