定期付終身保険の罠 ~本当にあった怖い話~
前回は「トクヤくんの悲劇」という架空のお話でしたが、トクヤくんはまだマシな方だと思います。損したのは1回きりですし、次に牛丼を食べる時は、必要最低限の牛丼とサイドメニューしか頼まないでしょうから。
今回紹介するお話は『定期付終身保険』です。実際に、私の母が10年前に加入し、高い保険料を支払い続けていました。知人から紹介されたセールスレディに、勧められるがまま加入したそうです。
まず、『定期付終身保険』について簡単に説明します。
一言で言うと、「終身保険」が基本契約(主契約)となって、「定期死亡保険」や「定期医療保険」などが特約として付加される保険のことです。図で表すと以下のようになります。
(ここまでいろんな特約が乗っかると、どっちが主契約か分かりません)
さて、ここからは実話です。私の母が保険屋にカモにされた話なので、涙なしには語れません。
以下が49歳のとき母が加入した『定期付終身保険(特約も特盛り)』です。
※数字の読みやすさを優先して、細かい単位は省いています
加入年齢 : 49歳
死亡保障 : 300万+2200万=2500万
毎月保険料 : 22,200円 ⇒ 28,900円 ⇒ 38,500円
保険料総額 : 8,442,000円
改めて眺めてみると、50前のオバさんが契約する内容じゃないです。(契約する方も悪いですが)
当時、母は父の自営業を手伝っており収入はありましたが、死亡保障は全く不要だったと思います。なせなら、父の給与が家計の主な収入源であり、私はすでに社会人として独立、弟・妹も学校を卒業する間際だったので、万が一母がなくなっても経済的に困ることはなかったからです。
10年間で100万以上も無駄な保険料を払ったかと思うと、残念でなりません。
ちなみにこの保険は、母と相談して以下のように見直しました。(更新前の今年の1月、私に相談があったのですが、それまでこんな保険に入っていたことすら知りませんでした。更新前でも見直しはできたので、もっと早く着手できればなお良かったのですが。)
母はいろんな持病を抱えており、医療保障特約を継続させたいとのことで、やむを得ず主契約の終身保険を残すことになりました。
誤解のないように断っておきますが、『働き盛りは手厚い保障で「定期保険」+老後もある程度の保障を残したいなら「終身保険」』と組み合わせることは悪いことではありません。微妙な特約でも必要だと思われる方もいらっしゃるでしょう。
問題は、不必要な保険サービスを売りつける営業行為です。
さらに残念なことは、更新をむかえる際に「死亡保障特約はもう不要では?」という提案が全くなかったことです。100万円単位の大きな契約であるにもかかわらず、これは本当に恐ろしいことです。
さて、本日紹介した悪質な保険販売はあくまで一例です。すべての営業マンが詐欺のような押し売りをしていないことを切に願いたいです。
え?こんな保険を売りつけたのはどこの保険会社かって?あまり大きな声では言えないので、小さい声で言います。 「明治安田生命(旧:明治生命)」です。
え?聞こえない?
「明治安田生命ですってば!」
そういえば母が契約した2000年当時、明治生命は「あなたに会えて」という感動的なCMを流していました。私も好きなCMでしたが、母はあなたに会わないほうが良かった鴨。
今回紹介するお話は『定期付終身保険』です。実際に、私の母が10年前に加入し、高い保険料を支払い続けていました。知人から紹介されたセールスレディに、勧められるがまま加入したそうです。
まず、『定期付終身保険』について簡単に説明します。
一言で言うと、「終身保険」が基本契約(主契約)となって、「定期死亡保険」や「定期医療保険」などが特約として付加される保険のことです。図で表すと以下のようになります。
(ここまでいろんな特約が乗っかると、どっちが主契約か分かりません)

- その他の特徴
- 終身保険の保険料は全期間で同じだが、特約部分は更新する度に保険料が上がっていく(特約部分の保険料が一定の「全期型」もある)
- 終身部分は一生涯の保障が続くが、特約部分は一定期間をすぎると保障が切れる
- 終身部分は「積立貯蓄型」のため解約戻り金は出るが、特約部分は「掛け捨て」
- 特約部分だけの契約はできない。終身保険を解約すると特約も同時に解約
- 終身保険の保険料は全期間で同じだが、特約部分は更新する度に保険料が上がっていく(特約部分の保険料が一定の「全期型」もある)
さて、ここからは実話です。私の母が保険屋にカモにされた話なので、涙なしには語れません。
以下が49歳のとき母が加入した『定期付終身保険(特約も特盛り)』です。
※数字の読みやすさを優先して、細かい単位は省いています
加入年齢 : 49歳
死亡保障 : 300万+2200万=2500万
毎月保険料 : 22,200円 ⇒ 28,900円 ⇒ 38,500円
保険料総額 : 8,442,000円

改めて眺めてみると、50前のオバさんが契約する内容じゃないです。(契約する方も悪いですが)
当時、母は父の自営業を手伝っており収入はありましたが、死亡保障は全く不要だったと思います。なせなら、父の給与が家計の主な収入源であり、私はすでに社会人として独立、弟・妹も学校を卒業する間際だったので、万が一母がなくなっても経済的に困ることはなかったからです。
10年間で100万以上も無駄な保険料を払ったかと思うと、残念でなりません。
ちなみにこの保険は、母と相談して以下のように見直しました。(更新前の今年の1月、私に相談があったのですが、それまでこんな保険に入っていたことすら知りませんでした。更新前でも見直しはできたので、もっと早く着手できればなお良かったのですが。)

母はいろんな持病を抱えており、医療保障特約を継続させたいとのことで、やむを得ず主契約の終身保険を残すことになりました。
- 今回の反省点
- もし亡くなっても、経済的に困る人がいない場合は「死亡保障」はつけなくてもよい
- 「医療保障」が必要であれば、終身保険に医療保障特約ではなく、個別に医療保険に加入する
- 支払い保険料の総額も意識して、特約は本当に必要か、金額に見合った保障を得られているか、検討する(総額は紙とペンと電卓があれば誰でも計算できます)
- 「掛け捨て部分」と「積立部分」の保険料をきちんと理解する
- もし亡くなっても、経済的に困る人がいない場合は「死亡保障」はつけなくてもよい
誤解のないように断っておきますが、『働き盛りは手厚い保障で「定期保険」+老後もある程度の保障を残したいなら「終身保険」』と組み合わせることは悪いことではありません。微妙な特約でも必要だと思われる方もいらっしゃるでしょう。
問題は、不必要な保険サービスを売りつける営業行為です。
さらに残念なことは、更新をむかえる際に「死亡保障特約はもう不要では?」という提案が全くなかったことです。100万円単位の大きな契約であるにもかかわらず、これは本当に恐ろしいことです。
さて、本日紹介した悪質な保険販売はあくまで一例です。すべての営業マンが詐欺のような押し売りをしていないことを切に願いたいです。
え?こんな保険を売りつけたのはどこの保険会社かって?あまり大きな声では言えないので、小さい声で言います。 「明治安田生命(旧:明治生命)」です。
え?聞こえない?
「明治安田生命ですってば!」
そういえば母が契約した2000年当時、明治生命は「あなたに会えて」という感動的なCMを流していました。私も好きなCMでしたが、母はあなたに会わないほうが良かった鴨。